2020年3月29日、航空業界のサマースケジュール切り替えのタイミングから羽田空港の国際線枠が再拡張されます。ターミナル名も、従来の国内線(第1、第2)、国際線という名前から、第1(国内線)、第2(国内線・一部国際線)、第3(国際線)への切り替わります。
ダイヤにも大きな変革が押し寄せ、アメリカ便を中心に成田からの移管があるほか、新規就航もあり、合計で50便が増加します。
それを可能にするのは、離発着方式の変更や、ターミナルの拡張等なのですが、これについてはまたいずれ触れることにして、この変革のタイミングで思わぬうれしい誤算が生まれることに気づき、今日は記事を書くことにしました。
それはタイトルにあるA340に関することです。Twitterではすでにつぶやいていますが、3/29出発便からスカンジナビア航空(SAS)が、デンマーク・コペンハーゲン(CPH)便として運航しているSK983/984便を成田から羽田へ移管します。
ながらくA340で運航されてきたこの便ですが、SASは新鋭機A350-900を導入し、羽田便へも投入することをアナウンスしています。
スカンジナビア航空、東京/羽田〜コペンハーゲン線開設 来年3月29日から(TRAICY)
てっきり、羽田移管のタイミングからA359を投入するのかと思っていましたが、記事を見ると6月からと書いてあります。
ということは、羽田でもSASのA340がみられるチャンスがあるのです。
A340はエアバスが従来DC-10やL1011などの3発機で運航されていた市場に食い込むために1990年代前半に投入した4発機です。
ヨーロッパのキャリアがMD-11などの後継機として投入し、1990年代後半~2000年代初頭には一大勢力を構築しました。
日本には、MD-11から置き換えた、スイスやフィンエアのほか、エールフランスやルフトハンザ、エアタヒチヌイ等がA340-300を、また当時世界最長の胴体となったA340-600
を用いてルフトハンザやヴァージンアトランティックが乗り入れてきていました。
しかし、その後燃費がよく航続距離も改善されたB787やA350といった双発機が開発されたことや、それらの機材がETOPSを取得したことで長距離国際線からも次第に撤退していくことになりました。
私の知る限り、現在定期的に日本線に投入しているのは、ルフトハンザ(名古屋)、スカンジナビア(成田)、スイス(成田)ほどになっているのではないでしょうか。
スイスも2月からはボーイング777-300ERへ置き換えることを決めていますし、ルフトハンザもA350を増やしています。そして、スカンジナビアもA350への置き換えを決めました。
そのスカンジナビアのA340-300を最後に羽田で見られるとは!
ダイヤは以下の通りとなっています。
SK983 CPH14:55 ー HND7:55(₊1)
SK984 HND11:50 - CPH16:10
機材は当面A340-300(数日に一度はA330-300)です。6月からは徐々にA350が投入され始めるようです。(SAS公式サイトで確認すると、6/9が投入初便となる?)
A340-300は離陸までに非常に長い滑走をすることで有名です。成田空港のA滑走路を明いっぱい使ってものすごく低く上昇していくのは、撮るほうとしては非常に魅力的ですし、乗っているほうはヒヤヒヤものです。
そんな印象的な機材が日本の空を去ってしまうのは寂しいですが、チャンスある限り羽田で最後の雄姿を記録し続けたいものです。
2020.1.5 SK984 NRT-CPH エンジンカウルの赤が印象的。
こちらは一足早く、日本の空に別れを告げるスイスのA3432020.1.5 LX161 ZRH-NRT
羽田のR/W34Rから離陸すると、大きく東へ旋回します。その瞬間をこの目で見る日がいまから待ち遠しいものです。これ以上に豪快なターンを見せてくれることでしょう。
以下は2005年ころ。
オーストリア、ルフトハンザ、エジプトエア。ほかに、トルコもありました。
にほんブログ村